電車など公共機関を使って通勤していると、同じ時間の同じ車両でいつも一緒になる方がいると思います。そんないつも一緒になるジャケパンスタイルの方が毎日履いているのは、サイドにダナーのロゴがあった鈍い艶感の黒いクロムエクセルのシューズです。ピカピカに磨かれている感じはありませんが、雨が降った翌日でも汚れてはいないので、ブラッシングだけで手入れされていると思われる渋い靴です。
革靴好きとしては、同じ靴は続けて履かない、一度履いた靴は2~3日は休ませるなど、いわゆるローテーションが当たり前の感覚がありますが、毎日履かれていると思われるダナーのシューズの良い意味でくたびれた雰囲気が魅力的と感じました。
ダナーのクラシックシューズのロングセラーモデル、マナワ。手作業が多いからこそできる美しいシルエットと精密な造りは他の追随をゆるさない。
HORWEEN社のクロムエクセルレザーはホットワックス製法による独特のタッチと深い光沢が特徴。磨くごとに奥行きのある光沢が出てくる。
【商品特徴】
HORWEEN®クロムエクセル、vibram®タイガムソール、270°スティッチダウン製法、ソール交換可能。引用元:ダナーオフィシャルサイト
ダナーの靴はABC-MARTで取扱があるので手にしやすい靴ですが、クロムエクセルのマナワは定価38,500円となかなか良いお値段がする靴です。
正直4万円ちかい革靴を履いているサラリーマンはごく僅かとの調査結果もあり、いつも同じ電車で見かける方は、かなり靴が好きでこだわりがある方ではと感じます。
5アイレットのシンプルなプレーントウにレザーソールと縫い付けられたハーフラバーの組合せは、天候を気にしないで毎日履ける汎用性の高い革靴です。
内勤で社外の方と会う機会のない方は、勤務中はサンダルなどを履き替え、革靴は通勤だけしか履かない方もいると思います。
通勤だけに革靴を履くなら、お気に入りの一足を毎日履くことは、もしかしたらビジネスファッションを突き詰めた方がたどり着く領域なのかもしれません。
サイドに刻印されたダナーの印字や、つま先の丸い形は個人的にはスーツスタイルには合わせづらいと感じますが、黒ならスニーカーでもOKな最近のビジネスファッションの風潮なら十分ドレッシーなのかもしれません。
通勤時間帯の電車内で見かけるベテランのサラリーマンは、黒の健康シューズみたいな靴を履いている方が多いです。
ガラスレザーと踵が一体型のダンキャットソールのポストマンと比べると、マナワのヒールが別体のタイガムソールはドレス顔の靴と感じます。
個人的にも雨が気にならないクロムエクセルの黒プレーントウは、オンオフ兼用が出来る使いかってのよい革靴と思います。
リモートワークが定着した業種のビジネスマンは、ビジネスシーンだけを考えた靴選びから、オンオフ兼用が可能な黒の一足を選ぶことが賢い時代なのかもしれません。
「ショーンハイト」のオーダーシューズはクロムエクセルも選択が可能です