リーガル(REGAL)とシェットランドフォックス(SHETLANDFOX)の違いは?3万円台の革靴を比較!
リーガルコーポレーションは、リーガル(REGAL)とシェットランドフォックス(SHETLANDFOX)の2つの取扱ブランドがあります。
シェットランドフォックスは上位ブランドであり、価格帯は3万円台後半(2020年5月時点)と比較的高価です。シェットランドフォックスの靴は高品質であり、幅広いモデルやスタイルを選ぶことができます。
日本人の足形を豊富な経験から分析し、外見からではわかりにくいリーガルコーポレーションならではの仕掛けを盛り込み、フィッティングと履き心地の良さを高い次元で実現。
流行にとらわれない永く履ける靴、それでいて大人の洒落を忘れずにいたい大人たちの為の靴です。
一方、リーガルはエントリーモデルを提供しており、価格帯がシェットランドフォックスよりも低くなっています。リーガルの靴も品質が高く、手頃な価格で利用することができます。
それぞれのブランドから靴を選ぶことで、予算や好みに合った製品を見つけることができます。
そこで気になるのは、3万円台の革靴である両ブランドの違いです。今回は、両ブランドの共通点であるレザーソールを持つ2足を比較してみました。
比較した靴は、リーガルの01DRシリーズのプレーントウ04MRCF(税別36,000円)と、シェットランドフォックスの「バーミンガム」シリーズのプレーントウ040F SF(税別39,000円)です。
左:リーガル 04MRCF(サイズ26.0) 右:シェットランドフォックス 040F SF(サイズ8=26.0)共にウィズ2E
まずは使用されているアッパー(甲革)を比較します。リーガルの01DRシリーズは、アノネイ社のカーフ(ベガノ)が使用されていることがセールスポイントです。
一方、SFの「バーミンガム」は、国産牛革の表記のみで、発売当時の日比谷店のブログにもタンナーや詳細についての記載はありませんでした。
アノネイカーフは肌理が細かく透明感のあるつやがあり、オーダーシューズなどでも人気のある有名なアッパー素材です。甲に入る皺も繊細で特徴的です。
この素材は水染みの跡が付きやすいため、雨の日などには注意して使用する方が多いようです。
一方、「バーミンガム」のブラウンは明るい茶色で、水に濡れるとしみができますが、乾くと跡はほとんどわからなくなります。履き皺はやや大味になりますが、扱いやすい革と言えます。
アノネイカーフは1日履いた後もシワが少なく美しい見た目ですが、「バーミンガム」は履き皺が比較的目立つと感じます。
次に、靴の内側(インナー)を比較してみましょう。どちらの靴も内張り(ライニング)を含めてレザーとなっています。
01DRシリーズでは、ベージュの中敷きに金色で印字された「REGAL」ロゴが使用されています。
この中敷きは目立ちすぎず、特別感もあまりありませんが、おそらくビジネスシーンで靴を脱ぐ場面で嫌味がないように配慮されたデザインと思われます。
一方、「バーミンガム」シリーズでは、黒い中敷きにも金色で印字された「SHETLANDFOX」ロゴが使用されています。01DRシリーズと比べると、より高級感のある印象を演出するためにデザインされているようです。
両方の靴のソールは、縫い糸が見えるオーソドックスな仕上げであり、オープンチャネルと呼ばれています。(04MRCFはつま先がゴム補強されています)
ソールの減り方については、同じくらいであり、おそらく同じ素材(栃木レザー?)が使用されていると思われます。」
両方の靴のヒール(踵)は、ラバー製のトップリフトであり、それぞれに「REGAL」「SHETLANDFOX」のロゴが入っています。ヒールの減り方も同じくらいであり、おそらく同じ素材が使用されているようです。
ビジネスシューズとして履く際には、レザーソールに比べて滑りにくいラバー仕上げのヒールが適していると思います。
靴の仕上げや機能性を考慮して選ぶなら、どちらのブランドを選んでも満足感を得られる素晴らしい靴だと感じます。
リーガル01DRシリーズはアノネイ製のカーフやヤハズコバなど、明確な高級感があります。これらの要素はリーガルの靴を履いている人々(私も含めて)が購入し履いてみたいと思わせる魅力を持っています。
一方、SFのブランドイメージとしては、もう少し高価格帯を主力としたいとプランニングされていると思います。しかし、3万円台の入門価格帯でも高級感や独特の履き心地などを味わえるようにデザインされていると感じます。
私自身はビジネスシーンでこの価格帯(3万円台)の靴に満足していますので、SFの高価格帯の靴は履いたことはありませんが、選択肢が多いことは良いことだと思います。
ここからは木型(ラスト)やデザインの違いがありますので、以下の内容はあくまでリーガル04MRとシェットランドフォックス040Fの履き心地についてです。
靴の全長はほぼ同じで、捨て寸も同等です。甲の高さは04MRがやや高めであり、040Fがやや低めです。両方の靴の幅は2Eですが、04MRは私の足幅にちょうど良く、朝の履き始めが快適です。
040Fは甲が低いため、履き始めはややタイトな感触がありますが、足が靴の中で前に動きにくくなるようで、夕方になっても小指の付け根に痛みを感じません。
SFの木型の特徴として、靴のセンターを約8mm~10mm移動させることにより、より自然な履き心地となり、足の負担を軽減し、足の丸み(踵骨)に合わせた踵の設計がされています。
足にやさしいデザイン
一般的なラストは青ラインが木型の中心になるのに対し、赤ラインを中心にしています。
靴のセンターを約8mm~10mm移動させることにより、より足に自然な履き心地になり、足の負担を軽減することに繋がります。踵骨設計
足の丸み(踵骨)に合わせた踵設計。踵部の座りが向上。座りが良くなることにより、フォールド性が向上し歩行をサポートします。
踵部のフィット感が向上し、それによりフォールド性も改善されます。040Fにおいてこれらの特徴がどれだけ採用されているかは明確ではありませんが、足にフィットし歩きやすいと感じます。
両方の靴は外羽根プレーントウのため、初めのうちは踵が少し浮く感触があります。しかし、少し歩くと踵がフィットしてくるようになります。040Fは04MRよりも踵が浮く感触が早くなくなる傾向があります。
SFの3万円台のシリーズでは、リーガルに比べてダイナイトソールの靴のラインナップも多く揃っています。これにより、リーガルの01DRシリーズとは異なる選択肢として、雨の日にも履けるSFのラバーソールの靴を組み入れたローテーションを楽しむことも可能です。