山陽キップの「ショーンハイト」を3年間履いたエイジングレポート
「ショーンハイト」でオーダーしたダブルモンクストラップを、履きおろしてから3年。アッパーの革が選択出来るコンビネーションオーダー(パターンオーダー)で選択した山陽レザーの国産キップは、アップチャージの発生しないスタンダードな革になります。
選んだ色はビジネスシーンで使いやすいダークブラウン。元の色よりも明るめの乳化性クリームでケアを続けてきたアッパーは、クリームの脂分が浸透し色褪せすることもなく履きこむ毎に艶感が増してきました。
新品時と比べるとシワが増えていますが艶は増していると感じます。光の加減の違いはありますが今より色が濃く、靴より明るい色の靴クリームでケアしていた変化が見られます。
あたりまえですが靴の消耗(劣化)は購入からの期間ではなく、履いた回数や時間の影響の方が大きいと感じます。
履く頻度の多かったショーンハイトは、同じ山陽レザーですがボックスキップのアッパー(甲革)を使ったリーガルのフルブローグと比べると、やれ具合を感じます。
2022年2月時点で3,550円のアップチャージですがアッパーにはボックスキップを選んだほうが、長い目で見ると満足度が高いかもしれません。
甲の履き皺は深めに入りシワが角度によって白っぽく見えるので、シワの部分だけロンドンタンのクリームをたまに入れてケアしています。
靴底は、こちらもスタンダードな茶色仕上げのレザーソールを選択しました。唯一アップチャージで選んだのはつま先のゴム当て。
つま先の減りがウェルトにかかるようになり、積上げまで僅かとなったトップリフトの交換と一緒にゴム当て修理をしています。
修理の際は、トップリフトは耐摩耗性と滑りにくさを重視して6㎜厚のビブラムを選びました。ソールは2~3ヶ月おきにソールオイルを使うケアですが今も摩耗は少なく穴が開く兆候はありません。
今までレザーソールの靴をオールソールした経験がないため、その日を迎えるのが楽しみでもあります。
ショーンハイト(東立製靴)のオールソールは、オーダー時と同じ仕様を選ぶとレザーソール(革底+革積上げ化粧)9,900円+つま先ラバー補強1,100円で計11,000円になります。
同じレザーソールでの修理だけではなく、選択可能なダイナイトタイプのラバーソール10,230円を選ぶのも、耐久性と扱いやすさを考えありなのかもしれません。
コバは白っぽくなってきたら紙やすりで軽く擦ってから濃茶のコバインクでケア。頻度は半年おき程度でコロンブスのコバインキ濃茶を使っています。
ライニングも標準の生成りを選んでいます。インナーの目立つ摩耗もなくナチュラルな色の革は少しヌメ革のように飴色っぽく変化。
柔らかくしなやかになった革は、靴下をはいているような足に沿った柔らかな履き心地になりました。
かかと内側の修理は必要ありませんが、ショーンハイト(東立製靴)の修理メニューなら、かかと内側のライニングは3,630円で修理可能です。
ショーンハイトで初めてオーダーしたベーシックな山陽レザー製の国産キップモデル。3年履いた今もシワやキズもありますが、履き心地が良く、自分だけの靴を手に入れることが出来る魅力的なブランドと思います。
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