新車で購入する自転車と中古自転車にはどのような違いがあるのか。新車で購入したクロスバイクと中古で購入したクロスバイクの整備状況を交えながら、DIYで出来る範囲の整備記録をお伝えします。
購入時に装着されていたタイヤ
購入にあたり、新品のタイヤとチューブに交換されていましたが、装着されていたケンダのタイヤK1067は、メーカーサイトによると1本あたり655±30gとかなり重いタイヤでした。実際に数回走ってみても漕ぎ出し重さを感じ、ストップアンドゴーの多い街乗りでは軽快感がありません。駐輪する際などに自転車を少し持ち上げる時などにも重さを感じ、今回のテーマである「自分好みの自転車」とは違うと感じました。
新車から外したRL1の純正タイヤ、ブリヂストンリベルクが手元にあり、ケンダのタイヤは純正のリベルクに交換が前提でした。早速ケンダのタイヤを外し、気になっていたタイヤの重量を測りました。新しいタイヤのせいもあると思いますが、ケンダK1067はタイヤを外す際に、タイヤレバーを差し込むのも苦労するビートが硬かったです。タイヤを外すとシュワルベのチューブが装着されていましたが、新品のため、そのまま再利用をしました。
DIYで何度かタイヤ交換をしていますが、タイヤレバーはパナレーサーを使っています。
外したケンダK1067の重量は664g。カタログ値は間違っていませんでした。それにしても、32Cより太い35Cや38Cのタイヤの方が重量が軽いのが疑問です。今のクロスバイクは32Cが採用されていることが多いですが、需要が多いサイズが特に丈夫に設計(重く)されているのは、新車装着用に耐パンク性を重視し設定されているのでしょうか。
ただし、ケンダK1067には2種類あり、Eバイク用のK1067は700X32Cで535±50gと120gほど軽くなっています。今回装着されていたタイヤの刻印はK1067-002となっていて、ネットの口コミを見ると001モデルもあるようで、そちらがEバイク用のK1067なのかもしれません。
交換するRL1標準のリベルクは、カタログ値で1本495gとやはり重いタイヤですが、ケンダK1067からの交換では1本160gも軽くなり、前後で320gの軽量化になります。
リベルクもブリヂストンサイクルのスポーツ車用タイヤのラインナップの中では耐パンク性がもっとも高いタイヤで、かつ重量が一番重いタイヤです。
サイクルのスポーツ車用タイヤの中では、ディスタンザのレギュラーモデルが32Cで395gですが、ブリヂストンのクロスバイクで最も高額なアンカーRL1に最も耐パンク性が高いタイヤを採用しているのは、耐パンク性の高いことがニーズで求められているのかもしれません。
タイヤ交換後のレビュー
ケンダK1067からリベルクにタイヤを交換後、さっそく20kmほど街中とサイクリングロードを試走してみました。不満に感じていた漕ぎ出しの重さは解消され、街乗りのストップアンドゴーで不快な感じがありません。サイクリングロードで一定の速度をキープ出来る巡航状態では、タイヤが軽くなったことによる変化は感じられませんが、大きく違いを感じたのが坂道で、タイヤが軽くなったことで、今までより一つ上のギアで登れるようになりました。正直、シングル化で軽くなった500gは違いが判りませんでしたが、純正タイヤに交換したことにより軽くなった320gは即体感でき、効果が判りやすく満足度の高い純正戻しカスタムになりました。
タイヤは消耗品で定期的な交換が必要なパーツですが、中古車を選ぶ際、新品タイヤに交換済みとあっても純正のタイヤよりスペックの劣るタイヤが装着されていた場合、本来の性能より劣った自転車を購入することになってしまいます。
今回の中古で購入したクロスバイクは、手持ちのパーツにDIYで交換する前提で選びましたが、購入後そのまま乗るつもりであれば、タイヤなどの消耗品が新車で装着されているパーツよりスペックダウンしていないものを選ぶことが、中古自転車を選ぶ際に大切なこととではと思いました。